Tシャツの“番手”と“オンス”

Tシャツ選びでよく目にするけれど、スルーしがちな2つのワード「番手(ばんて)」と「オンス(oz)」。
「なんとなく薄いとか厚いってこと?」と感覚的に理解している人は多いですが、これらは実はTシャツの質感、着心地、シルエットに直結する超重要な指標です。
この記事では、「番手」と「オンス」がそれぞれ何を意味し、Tシャツを選ぶ際にどう活かせるかを、具体的に解説していきます。
数値の読み方がわかるだけで、Tシャツ選びの目が一気にレベルアップします。
「番手」とは?
まずは「番手」について。これはTシャツに使われている糸の太さ(=細さ)を示す単位です。
✔ 数字が大きいほど、糸は細い
例えば「17番手」「20番手」「30番手」「40番手」などの表記がありますが、この数値は糸1ポンド(約453g)あたり、何メートルあるかを示しています。
・17番手(太い):短い=糸が重くて太い
・40番手(細い):長い=糸が軽くて細い
✔ 番手ごとの肌ざわりと印象
番手 | 特徴・用途 |
---|---|
17番手前後 | 分厚くてタフ。ヘビーウェイトTシャツに多い |
20番手前後 | やや厚手。しっかりした着心地 |
30番手前後 | 標準的。バランスの取れた定番 |
40番手以上 | 軽くてやわらかい。なめらかで高級感あり |
糸が太ければ生地もガッシリ、粗野な雰囲気に。細ければ、ソフトでなめらかな質感になります。
「オンス」とは?
次に「オンス(oz)」です。こちらは生地の“重さ”=厚みの目安を表しています。
正確には「1平方ヤード(約0.84㎡)あたりの生地の重さ」を示していて、Tシャツの“ヘビー感”を数字で可視化していると思えばOKです。
✔ 一般的なTシャツのオンス帯
オンス | 特徴・用途 |
---|---|
3〜4オンス | 超薄手。インナー向き、夏用、透けやすい |
5〜6オンス | 標準的。ベーシックなTシャツはこのゾーン |
7オンス以上 | ヘビーウェイト。しっかり厚手で型崩れしにくい |
オンスが高ければ、ガシっとした着心地で、透け感がなく、洗濯にも強くなります。
Tシャツのオンスについて詳しくは下記の記事をご参照ください。
番手とオンスの関係
ここで疑問になるのが、「番手とオンスって同じような意味じゃないの?」という点。
答えは“似て非なるもの”です。
・番手=糸の細さ
・オンス=生地全体の重さ・厚み
つまり、細い糸でも密に編めば重くなり(オンス高くなる)、太い糸でも粗く編めば軽くなる(オンス低くなる)こともあるのです。
一方で、番手とオンスの相関性が強い製品も存在します。
・「17番手×7オンス」→太い糸でガッシリ厚手(ヴィンテージ風)
・「40番手×4.5オンス」→細い糸で軽やか薄手(上品なTシャツ)
どちらが良いという話ではなく、「どんな着心地や印象を求めるか」が選び方のポイントになります。
どう選ぶ? 番手とオンス別・Tシャツタイプ早見表
✔ カジュアルにラフに着たい
→ 17〜20番手/6〜7オンス前後
重厚感があり、体のラインを拾いにくい。ヘビーな風合いが“こなれ感”を出してくれる。
✔ オールラウンドに着回したい
→ 30番手/5〜6オンス
1枚でもインナーでもOKな万能型。価格も手頃で、最初の1枚におすすめ。
✔ 上質な肌ざわり・キレイめコーデに使いたい
→ 40番手/4〜5オンス
しなやかで高級感のある風合い。無地Tで差をつけたい人にぴったり。
ラベルや商品説明でチェックする
最近では、Tシャツのタグや商品説明欄に「17/-」「30/-」などの表記や、「5.6oz」などの数字が書かれていることが増えています。
覚えておくと便利なのがこの表記
・「30/-」=30番手単糸(よくある標準Tシャツ)
・「30/2」=30番手双糸(細い糸を2本撚った、丈夫でなめらか)
・「5.6oz」=標準的な厚みで、迷ったときの安心ゾーン
通販でも、番手・オンスの記載があれば、着る前から“手ざわりや厚さのイメージができる”ようになります。
結局、番手とオンスはTシャツ選びの「共通語」
Tシャツは一見シンプルでも、番手やオンスによってまったく別物のような着心地や印象になります。
・「このTシャツ、なんかしっかりしてるな」→7オンスで厚手&太番手かも
・「このTシャツ、肌ざわりが気持ちいい」→高番手でなめらかな細番手かも
こういう体感的な違いを、数値として理解できると、Tシャツ選びの判断が“感覚”から“理論”に変わるのです。
番手とオンスを知って、Tシャツの達人に
これからTシャツを選ぶとき、ぜひ「番手」と「オンス」にも注目してみてください。
「コットン100%」だけでは見えてこなかった、素材の中身と構造の奥深さが見えてくるはずです。
見た目だけじゃない、“手に取る前から分かるTシャツの質”。
数値が語るTシャツの裏側を、少しだけ知っているだけで、あなたの服選びはもっと楽しく、もっと納得のいくものになります。
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