Tシャツのどの色が一番暑くない?

夏になると気温だけでなく、服装による「体感温度」も重要になってきます。特にTシャツの色は、涼しさや快適さに大きく影響します。では、実際どの色のTシャツが一番暑く感じにくいのでしょうか?「白が一番涼しい」「黒は暑い」といった常識は本当に正しいのでしょうか?この記事では、色と熱の関係を科学的に解説し、どの色が一番涼しく感じるのかを明らかにします。
色と熱の基本原理:光の吸収と反射
色が温度に関係するのは、太陽光の吸収率に関係しています。太陽光には可視光線、赤外線、紫外線が含まれており、これらをどれだけ吸収するかで物体の温度が変わります。
・白いTシャツ・・・光をほとんど反射するため、太陽光をあまり吸収しません。
・黒いTシャツ・・・すべての光を吸収するため、太陽光の熱エネルギーをそのまま取り込み、結果として温度が上がります。
この理屈だけ見ると「白が最強」「黒は避けるべき」となりそうですが、実は話はそう単純でもありません。
実際の研究例:黒は本当に暑いのか?
面白い研究が中東の遊牧民「ベドウィン」の服装から出ています。彼らは猛暑の中でも黒いローブを着て生活しており、「なぜ白じゃないのか?」と疑問に思う研究者も多くいました。
1978年、テルアビブ大学の研究チームが行った実験では、黒いローブと白いローブを着た人形を直射日光下に置いて比較した結果、ローブの外側の温度は黒のほうが高かったものの、内側の温度に大きな差はなかったのです。
なぜかというと、黒は光を吸収しやすい反面、熱を外に放出する(放射)能力も高いからです。また、ローブが体に密着せず風が通る構造になっていたため、熱がこもりにくかったのです。つまり、「素材」や「風通しの良さ」といった要素も大きく関わってくるということです。
Tシャツの場合:密着性と色の組み合わせ
しかし、ローブと違い、Tシャツは身体にフィットする服です。風が通りづらいため、熱がこもりやすくなります。このため、Tシャツに関しては黒は明確に暑く感じやすいというのが現実的な結論になります。
また、濃い色(ネイビー、ダークグリーン、バーガンディなど)も、ある程度の光を吸収するため、薄い色のTシャツに比べて暑く感じる傾向があります。
一番暑くないTシャツの色は?
では、結論として「一番暑くないTシャツの色」は何か。答えはやはり白、薄いグレー、パステルカラー(ミント、ベビーブルー、ライトピンクなど)です。
これらの色は太陽光をよく反射し、熱の吸収を最小限に抑えることができます。また、視覚的にも涼しげで、心理的にも暑さを感じにくくする効果があります。
ただし、「白」は汗ジミや透けが気になる人も多いため、そういう場合は薄いグレーやくすみカラー(例:ライトベージュ、アイスブルー)などもおすすめです。
カラー以外の重要ポイント
Tシャツの涼しさや快適さを左右するのは、色だけではありません。実際には素材、生地の厚み、フィット感、通気性など、複数の要素が絡み合っています。色だけを気にして選んでも、他の条件が悪ければ結局暑く感じてしまうのです。
素材(ファブリック)
夏に適したTシャツの素材として人気なのは、以下のようなものです。
・コットン(綿):通気性がよく、肌触りが優しい。ただし吸った汗が乾きにくく、長時間着ていると重く感じることも。
・ポリエステル:吸汗速乾性に優れ、汗をすぐに乾かしてくれる。スポーツウェアに多く使われているが、通気性は綿よりやや劣る。
・麻(リネン)やレーヨン混紡:シャリ感があり通気性が高い。ややシワになりやすいが、暑い日にはかなり快適。
素材選びは「肌に合うかどうか」だけでなく、「どれだけ汗を逃がせるか」「乾きやすいか」も重視しましょう。
Tシャツの生地の特徴について詳しくは下記の生地をご参照ください。
生地の厚さ・編み方
・厚手のTシャツは丈夫で透けにくい反面、熱がこもりやすい。
・薄手で粗めの編み(オープンメッシュやスラブ素材)は風を通しやすく、熱がこもりにくい。
夏場はなるべく軽量で薄めの生地を選ぶと快適に過ごせます。
フィット感(シルエット)
・タイトなTシャツは身体に密着し、汗が蒸発しにくくなるため暑く感じやすい。
・少しゆったりしたサイズ感のTシャツの方が風が入りやすく、熱がこもりにくい。
特に脇や背中の蒸れを防ぐためにも、程よく余裕のあるシルエットがおすすめです。
通気性やデザインの工夫
・メッシュ素材や背中部分に通気孔のあるデザイン、スリット入りの裾など、細かい工夫が快適さに直結します。
・最近では機能性Tシャツ(ユニクロのエアリズム、ミズノのアイスタッチなど)も多数登場しており、これらは汗をかいてもベタつかず快適です。
まとめ
一番暑くないTシャツの色は、「白」や「薄い色」がベスト。特に屋外で長時間過ごす場合には、その効果は顕著です。ただし、服の「形状」「素材」「着方」によっては、濃い色でも快適に過ごせることがあります。
つまり、色だけにとらわれず、服全体の設計で「涼しさ」は変わるということ。夏のTシャツ選びは「見た目」だけでなく、「快適性」も重視して選びたいですね。
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