Tシャツプリントの種類と方法②~シルクスクリーンプリント
お店などでオリジナルのTシャツを作ろうと思った時、プリント方法が色々あってどれを選べばいいのかわからないという方もいらっしゃると思います。
プリント方法の種類によって用途や仕上がりが変わってくるので、最適な方法を選びたいですよね。
そこで今回は、それぞれの特徴や違いについてご説明いたします。
Tシャツのプリント方法の種類
まず、先日もご説明した通りオリジナルTシャツのプリント方法は、大きくわけて3つあります。
「ラバー転写プリント」「シルクスクリーンプリント」「昇華転写プリント」この3種類になります。
今回はシルクスクリーンプリントについて詳しくご説明いたします。
シルクスクリーンプリント
色ごとにデザインの穴の開いた版を作成し、その上からインクを刷り込む印刷方法です。
初期の頃、シルクを貼っていた名残でシルクスクリーン印刷(シルク印刷やスクリーン印刷)と呼ばれます。
基本的にオールラウンドに使用できる印刷方法で、綿素材でもポリエステル素材でも問題なく印刷できます。
布にインクをしみこませるので、着心地が良いのも特徴です。
また鮮やかな色彩を表現することが可能な印刷技法です。
特徴
・最大の特徴はインクと版を変えることで様々なボディ形状や生地に対応できます。綿、ポリエステル、ナイロンなどウエアプリントの代表的な素材はほぼすべて対応可能です。
・版の大きさを変えることで長袖やパンツの側面などにも印刷可能です。
・縫い目をまたいだ印刷やすそギリギリの印刷など、他の印刷方法では敬遠されがちな注文にも対応できるのが魅力です。
メリット
・単色で同じデザインの物を大量生産する際にはコストを抑えて大量枚数の作成ができます。
・他のプリント方法では難しい「特色」での印刷も可能です。
デメリット
・色ごとに版を作成するため、色数が増えるほど版代がかかります。
・複雑に色が組み合わさったものやグラデーションなどフルカラーのものに関しては作成不可能なものがあると、版代が多くかかります。
・必ず版代がかかるので少枚数だと高くなってしまします。
注意点
・版を作成し1色ずつプリントする製法ですので複雑で多色なデザインは作成不可能な場合があります。同様にグラデーションなどがある分も作成が困難となります。
作成方法【乳剤版を使用した一般的な作成方法】
①アルミ枠の用意
ますはスクリーンを張るアルミの枠を用意する。
②スクリーンを張る
紗張り機になどを使ってアルミ枠にスクリーンを張り、接着剤で固定し不要な部分はカットする。
③乳剤を塗る
暗室内で感光性の乳剤をスクリーンに均一に塗る。両面に塗れたら乾燥機で乾かす。(用途によってはこの工程を数回繰り返す)
④版下の出力
フィルムや透写紙などの透過性のある媒体に版下をプリントする。(手書きでも可能)
⑤露光
印刷したフィルムをスクリーンに密着させて露光機に入れて露光する。
⑥感光を止める
フィルムを外して水につけ感光を止め、シャワーなどで乳剤を洗い流す。
⑦乳剤を洗う
ブラシなどで残っている乳剤をよく洗い流し、乾燥させればスクリーン版の完成。
⑧セットする
完成したスクリーン版とTシャツを印刷機にセットする。
⑨印刷
インクの色と硬さを調節して版に載せ、ヘラで擦って印刷する。
⑩乾燥
テフロンシートなどを載せて熱プレスしインクを定着(乾燥)させれば完成。
上記は乳剤版を使用したシルクスクリーンプリントの一般的な方法になります。
上記の工程を自社でするとなると、暗室や紗張り機、露光機、水洗設備などをそろえなければいけなくなり費用や場所がネックになり、また手間もかかってきます。
しかし最近ではデジタルスクリーン製版機の登場のおかげでこの問題が大きく覆されています。
その方法をご紹介します。
作成方法【デジタルスクリーン製版機を使用した一般的な作成方法】
①アルミ枠の用意
ますはスクリーンを張るアルミの枠を用意する。
②スクリーンを張る
紗張り機になどを使ってアルミ枠にスクリーンを張り、接着剤で固定し不要な部分はカットする。
③乳剤を塗る
暗室内で感光性の乳剤をスクリーンに均一に塗る。両面に塗れたら乾燥機で乾かす。(用途によってはこの工程を数回繰り返す)
④機械にセット
デジタルスクリーン製版機に紗張りしたアルミ枠をセットする。
⑤パソコンからデータ送信
プリントしたいデザインを作り、デジタルスクリーン製版機にデータを送る。
⑥デジタル製版
デジタルスクリーン製版機で製版する。
⑦印刷
インクの色と硬さを調節して版に載せ、ヘラで擦って印刷する。
⑧乾燥
テフロンシートなどを載せて熱プレスしインクを定着(乾燥)させれば完成。
この方法だと乳剤版を使用した方法の④~⑧の工程を短縮することができ、暗室や機械なども必要ないため設備投資がおさえられるのです。
作成時間もかなり短縮できるためこちらを導入する店舗も増えてきています。
ただ乳剤版を使用したものよりも耐印性が低いため、1,000枚以上など大量の印刷には向いていないので、その点はご注意ください。
注文内容によって作成方法を使い分けるることをオススメします。
ラバー転写プリントについてはこちらをご参考ください。
また料金などは下記をご参考ください。
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